東京日記

日々の記録

2022年5月20日 元町・中華街、錦糸町(晴れ)

朝方に目覚めてしまい、寝不足のまま『吉田健一展』を見るために元町・中華街へ。横浜なんて、何年ぶりだろう。街がなんだかファンシー。

駅から港の見える丘公園まで、急勾配の階段が続いている。息が切れて、本当は途中で立ち止まりたいくらいなのに、追い越したおじいさんに負けたくないという変なプライドで一気に上まで駆けのぼる。のぼり切った先はバラ園になっていて、ちょうど満開のタイミングのようで人がたくさんいる。確かにとても綺麗だけど、華やか過ぎると疲れるもので、そそくさと通り抜ける。近代文学館は公園の一番奥にある。

チケット売り場のおばさまのネイルがなかなか攻めていて印象に残る。今日はファンシー三昧。

吉田健一展は、ケンブリッジ時代の恩師との手紙のやりとりや、吉田も参加していた「鉢の木会」という文学者の集まりの様子が知れて、とてもよかった。飄々として見える吉田健一も若い頃は文学を志すか悩んだとか、怒らせてしまった三島由紀夫に対する詫び状とか。作品の背景にある、私的な交流の豊かさ。それにしても、吉田健一の文章を読むと、酔っ払いたくなってしまう。

帰り道は、外国人墓地の脇のゆるやかな階段を降りる。歩幅が合わない階段を降りていると、なぜか自分が子供のように思えてくる。猫が墓石の上で器用に眠っていた。

石川町駅に出て、横浜駅で乗り換え、錦糸町へ。電車のスピードが早い。

友人とコミュニティ運営のための打ち合わせ。贈与やお金について話す。難しいテーマだけれど、こうやって人と話せること自体が嬉しい。

打ち合わせを終えて、一緒に夕食を食べる。マトンビリヤニとチキンカレーとラッシーのセット。こんなにたらふく食べたのはいつぶりだろう。

帰りの電車でこんなに眠いのもひさしぶりのこと。